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ゆいことば

茨城の片隅で大学生をしている、アクティブでちょろい根暗の文章置き場です。

ことばあつめ

「性はグラデーション」

これはいろんな人が言っていた言葉で、誰が発言者、とは明確に言えないのだけれど。

実際に、「性はグラデーション」だと私自身がすごく腑に落ちるできることがあった。

きっかけはゼミの年間研究

私のいる大学のゼミでは、4大学コンペというものがある。
ゼミの3年生が主体となり、約半年かけて1つのテーマに取り組んで、研究の成果を他大学とプレゼンで競い合うのだ。

テーマは自由に選んでいいことになっていて、私たちはセクシュアルマイノリティ」を選んだ。

セクシュアルマイノリティは、同性愛者や両性愛者、心と身体の性別が一致しない人のこと、などを表す言葉。

私の身の回りにも、そんな友人が何人かいる。その人たちが自分の性のことをオープンにしてくれていたからこそ、私はセクシュアルマイノリティの人たちは実在すると実感が持てている。

けれど社会的には、そういう人たちがものすごく珍しいと思われているんじゃないだろうか。
「左利きの人と同じくらいの割合でセクシュアルマイノリティの人はいる」という統計もある。にもかかわらず、「自分とは関係のない特別な人たち」という無関心や理解不足があるんじゃないか。

そういう問題提起をしていく方針で、研究を進めることになったのだけど、
私個人としては「自分や社会の無知のせいで友達を傷つけちゃったらいやだなあ、どうにかならないかなあ」という単純な動機だった。

わからないから聞いてみよう

最初は難しいテーマ設定なんじゃないかと指摘された。問題点は多々あるけれど、結論や解決策が見えないからだ。

結局「偏見なく受け入れていこうね」という感情論にしかならない、といろんな人に言われた。それでは研究として弱い、賞は取れない、と。

そしてそれ以上に課題だったのは、いかに身近な問題だと訴えられるか、ということだった。

セクシュアルマイノリティの意味は、だんだん知っている人が多くなっている。

でも、身近な存在として認識されていない。どうすればいいのか? ゼミ員の間でも、ここで堂々巡りになってしまうことがよくあった。

正直、セクシュアルマイノリティと言われる人たちは、何を言われたら嫌で、どこまで触れていいのかわからなかった。

セクシュアリティって簡単に聞いていいの? 当然それにはカミングアウトが伴う。果たして言ってくれるんだろうか。

結局、「どこまでなら聞いていいのか」も含めて、当事者の方に聞いてみるしかない。ということになった。

私の大学には、当事者の人たちが交流するためのセクマイサークルがある。メンバーの方に協力してもらって、お話を伺ったり、アンケートに答えていただいたりした。

いろんな方がいた。

LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)の方、それ以外のセクシュアルマイノリティの方。

理解不足に傷ついた方、ある程度の無知は柔軟に受け流すべき、という方…。

その中でも、特に印象的だった方がいる。

私もいつかマイノリティになるかもしれない

私は、どの性を好きになるかってことは生まれたときから決まっていて、一生変わらないものだと思っていた。

それはたくさんあるパターンの1つでしかないことを、その人の話で初めて知ることができた。

その人は、いままで特に自分のセクシュアリティを自覚していなかった、と話してくれた。でも、最近になって同性の人に告白され、現在その人とお付き合いしているという。

その話を聞いた後、ちょっと想像してみた。

私は、もし同性から告白されても、たぶん嫌な気持ちは抱かないと思う。

自分のことをきちんと知った上で、ある程度距離が近くなっていたら、という前提はあるけれど、男性からでも女性からでも本気で「好きだ」って言ってもらえるのは、嬉しいことだと思うから。

そして、もし相手に恋愛感情を抱けたら、私はその人とお付き合いすることもあるかもしれない。

だとしたら、私だってセクシュアルマイノリティと呼ばれる可能性がある。

言われてみれば当たり前のことかもしれないけれど、この方のお話を聞くまで考えつきもしなかった。

調べていくうちに、セクシュアリティは年とともに変化する例もあること、中には40代で自覚する人もいることを知った。

男は女が、女は男が、私は異性が、好きだ、という気持ち。
それに対して、同性や両性が好きだ、という気持ち。

この2つは、マイノリティとマジョリティ、と白黒はっきり分けられるものではなくて、グラデーションのようにゆるやかに変化していくこともある。

頭でわかっていただけだったことが、胸にすとんと落ちた感じがした。

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