ソルくんぐに先生、大変です!ニュースで『株価が暴落!』って言ってて…僕の持ってる株も真っ赤(マイナス)です!どうしよう…!



私も怖いです…。こんなに下がるなら、一旦、全部売ってしまった方が安全なんじゃないでしょうか…?



二人とも、落ち着いて。初めての暴落、怖いですよね。その気持ち、痛いほど分かりますよ。でも、実は多くの長期投資家は、こういう時こそ『絶好のチャンスが来た!』ってワクワクしているんです。今日はその理由を、僕の体験談も交えてじっくり話していきますね。
- 株価の暴落がなぜ起こるのか、その仕組み
- 暴落時に売りたくなってしまう心理現象とその対策
- 暴落をピンチではなくチャンスに変えるための具体的な行動
こんにちは!
5年間の投資で20万円損した経験を持つ、ぐにです(笑)
今、この記事を読んでいるあなたは、ニュースやスマホの画面に表示される真っ赤なマイナスの数字を見て、心臓がキュッと締め付けられるような、強い不安を感じているかもしれません。
「大切なお金が、このまま無くなってしまったらどうしよう…」
「今すぐ売れば、これ以上損をしなくて済むんじゃないか…」
僕も投資を始めて3ヶ月経った頃、トランプ関税が理由の暴落を経験しました。
でも、その時ぐっとこらえて、「優良な会社の株が、まるでバーゲンセールみたいに安くなっている。これはチャンスじゃないか?」と考え直し、勇気を出してコツコツと買い増しを続けたんです。
その結果、どうなったか。
その後の株価回復の波に乗り、僕の資産はそれまでとは比べ物にならないスピードで大きく成長してくれました。


この経験から僕が学んだのは、暴落は『資産を失う危機』ではなく、『優良な資産を、ありえないくらい安く手に入れる絶好の機会』だということです。
だからこそ、この記事を読んでくれているあなたには、まず慌てて株を売らないという強いマインドセットを身につけてほしいんです!
この記事を最後まで読めば、暴落の正体と、それを乗りこなすための具体的な方法がすべて分かります。一緒に、この荒波を乗り越えていきましょう!
株価の暴落はなぜ起こるのか?



ぐに先生!さっきの暴落の仕組みを知りたいです!なんで、あんなに一気に株価が『急落』しちゃうんですか?



そうです!いつもは安定しているのに、何か『事件』が起こると、みんなパニックになりますよね。原因は一つじゃない気がします…。



暴落は、特定の『要因』だけで起こるわけではありません。暴落を乗り越えるには、その『根本原因』を『理解』することが大切です!
暴落とは、特定の銘柄だけでなく、マーケット全体、例えば日経平均株価などが短期間で大きく下落する現象を指します。
私たち投資家の資産に大きく影響するこの暴落は、一つの事件や要因だけで発生するわけではありません。複数の懸念材料が重なったときに、多くの投資家が一斉に売りに走ることで、連鎖的に株価が急落していくのが特徴です。
株式投資を続ける上で、暴落の原因を知っておくことは必要です。これが分かっていると、次に暴落が来たときに感情ではなく論理で判断できるようになるからです。
- 企業の業績や成長性に対する不安
- 景気の動向や金利の変動
- 為替相場の変動
- 国際情勢や政治的な混乱
- 自然災害や重大なイベント
特徴は、これらの懸念材料によって『全体的な株価が一気に下がる(全員が売りに走っている状態)』が起こる点です。



株価が大きく下がったら、それが短期的な要因か、長期的な要因かをよく調べることが大事なのです。
暴落時に株を売りたくなってしまう心理現象



売らないほうが良いって分かってはいるけど、マイナスって数字を見るとなんかすごく不安になっちゃうんです!



私の頭の中でも『今すぐ売らないと、もっと損しちゃうよ!』って、誰かが叫んでるみたいで…。



そうですね。僕にも経験ありますが、それはごく自然な心の働きなんです。人間の感情は、資産を増やす上での最大の『敵』になります。では、どうすると良いのかを『客観的』なデータで見ていきましょう。
損を認めたくない心理
行動経済学には、ダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーにより提唱された『プロスペクト理論』があり、この理論の中の損失回避性という考え方では、多くの投資家は「損失が出ている株を、なかなか売れない」というデータがあります。
これは、人は利益を得る喜びよりも、同額の損失を被る苦痛の方が2倍以上強く感じてしまうという、人間の『本能』的な働きです。
つまり、一旦株価が上がった喜びを知っていると、「いつか株価が戻るはずだ」という希望的観測にすがり、損を認めたくないという心理が働くのです。



感情じゃなくて、冷静になんで下がったのかを調べたほうが良さそうだね!
恐怖に耐えきれない心理
その一方で、2020年のコロナショックのような市場全体の大暴落時には、多くの個人投資家が恐怖に耐えきれず、持っている株を底値で売ってしまったというデータが存在します。
これは「これ以上損をしたくない」という強烈な恐怖から、周りの人たちと一緒になってパニックになって投げ売りをしてしまう心理です。
若い頃に短期的に儲かるといわれる投機性の高い株に手を出し、投資した直後は株価が上がった。しかし、急に株価が下がり始めて焦って損切りしたが、その後に株価が高騰した。
株式投資によくある失敗とは?189人の投資家アンケートから学ぶ失敗談と株式投資のコツを解説-インベスターナビ
短期的な相場の動きに一喜一憂せず、長期的な視点を持つことこそが、この心理に打ち勝つための必要な考え方なのです。



つい、「危ない!」って思っちゃうけど、暴落は起きる時は起きるのね。
なぜ暴落時に売らないほうが良いのか?



ぐに先生、やっぱり気になります!暴落は怖いし、株は売っちゃいけないって言うけど…『なぜ売らないほうが良い』んですか?



そうです。売らないことの具体的なメリットがないと、どうしても恐怖に負けてしまいそうです。



もちろん、お答えします。長期投資の『本質』を理解すれば、暴落時に売ることがどれほど『もったいない』ことか、論理的に分かるはずですよ。
割安価格で売ることになるから
暴落時に株を売るということは、今までコツコツ蓄えてきた優良な資産を割安価格で手放してしまうことを意味します。
株価が大きく下がっているとき、多くの投資家がパニックになり、企業価値とは無関係に投げ売りの状態になることがよくあります。これが先程も言った『狼狽売り(ろうばいうり)』です。
長期投資家は、そもそも企業の業績が安定していて、将来の成長が見込める株を選んでいくのが大事。過去に暴落の時でも復帰してきているか?減配・無配にしたりしていないか?の情報を見て買うのが前提です。
そのような優良な株を、市場の感情によって安値になっているときに売ってしまうのは、大きな損失につながってしまいます。
市場は感情で動きますが、企業の価値は簡単に変わりません。



狼狽売り・パニック売りはしない、これが鉄則ですね!
暴落は短期間で元に戻るから
株価が暴落しても、その下落の期間は比較的短期間で、その後に元に戻る可能性が高いというデータがあります。
例えば、過去に世界的な暴落となったリーマンショックやコロナショックも、数年後には元の水準まで回復し、その後はさらに高値を更新しています。
S&P 500の過去の推移 こちらが1990年以降のS&P 500 Indexの時系列のグラフです。インフレ補正をかけています。
グラフのグレーになっている部分が、いわゆるリセッションと呼ばれる時期です。2000年頃にドットコムバブルがはじけた時、そして2008年頃にリーマンショックが起こった時の二箇所が大きくグレーになっているのが分かります。
Q. リーマンショックの際、株価の回復にかかった日数は?-決算が読めるようになるノート
特に、このブログで教えているのは長期投資前提のスタイル。
株価が乱高下しても、配当金という形で定期的に現金を受け取ることができます。暴落時に株を売ってしまうと、この『配当金を受け取る権利』を自ら放棄してしまうことになります。
暴落時の金額の下落だけを見て売ってしまうのは、非常にもったいないのです。



短期的な値動きに一喜一憂せずに、長期的な視点を持つことが大切なんですね!
暴落後、どの投資手法なのかによってどのように対応するかは変わる



売らないほうが良いのは分かったけど、どんな時でも売るのが最善なんですか?



そうです!損切りって考え方もあるし、売らないのが最善とは限らないんじゃないですか?



二人とも、核心をついた質問ですね。暴落時の行動は、皆さんの『投資の目的』によって大きく変わります。僕らが目指す『長期投資』の強みを理解するために、それぞれの特徴を比較して見てみましょう。
短期投資の場合
短期投資って何?(詳細はこちらをクリック)
短期投資とは、デイトレードやグロース株投資など、1年以内の比較的短い期間で売買を完了させ、『売却益』(キャピタルゲイン)を主なリターンとして狙う投資手法です。
短期投資の最大の目的は、短い期間での株価の変動を利用して、利益を最大化することにあります。そのため、暴落はリスクでもありますが、同時に、株を安く仕込むことができる絶好のチャンスとも捉えられます。
しかし、短期投資では株価の見通しが外れると大きな損失につながるため、損切り(損失を確定させて売却すること)のルールを厳格に決めておくことが前提となります。



短期投資は、売るべきか売らないべきかの判断がとても難しいのです。
長期投資の場合
長期投資って何?(詳細はこちらをクリック)
長期投資とは、高配当株投資や株主優待投資、インデックス投資など、1年以上、場合によっては数十年間にわたって株を保有し続けることを前提とした投資手法です。
長期投資の最大の目的は、複利の力を利用して資産全体をゆっくりと成長させたり、配当金をもらって生活を豊かにすることにあります。
特に、僕らが実践している高配当株投資では、配当金という形で定期的に現金を受け取り『続ける』ことが重要です。そのため、暴落時に株は売らないというスタンスを貫くことが、投資の目的を達成するための絶対的なルールとなります。
逆に暴落は、優良な銘柄を割安な価格で追加購入し、将来のリターンを大きくするための『チャンス』と見ましょう。



私たちの『長期投資』なら、慌てて売る必要はないんですね!
暴落時に株を売らない代わりにすること



暴落しても売らない!…って決めたけど、じゃあ僕たちは何もしなくていいんですか?



私もそこが気になります。長期投資家がチャンスだと言うなら、売らない代わりに何か行動すべきことがあるんじゃないでしょうか?



その通りです。暴落は、何もしないでいい休暇ではありません。むしろ、『冷静な行動』で、将来のリターンを大きくする絶好の時期なんです。
損切りルールを決める
暴落時に最も大切なのは、感情的な狼狽売りをしないことですが、例外的に売却すべき状況も存在します。これは、『投資を継続』するためのリスク管理として非常に重要です。
売却の判断基準は、株価の変動ではなく、企業の本質的な価値が失われたかどうかです。事前にIR BANKなどで調べている通り、業績が安定しているか、配当を出し続けているか、といった情報が判断のすべてとなります。
事前に『この条件を満たしたら売る』というルールを決めておくことで、暴落時に感情ではなく論理で行動できるようになります。



損切りルールは、企業価値が失われた時だけ、って決めるんですね!
ポートフォリオのリバランス
暴落時に株を売らない代わりにすべき、最も積極的な行動が『ポートフォリオ(どのくらいの配分で投資するか)のリバランス』です。
リバランスとは、暴落によって資産の比率が崩れてしまった場合に、そのバランスを元の状態に戻す作業です。例えば、株式60%、債券40%と決めていたのに、株価が急落して株式40%、債券60%になってしまった、といった場合です。
このとき、割安になった株式を追加購入することで、株の比率を元の60%に戻します。これは、将来の値上がり益と配当金を増やすための買い増しチャンスとなります。



リバランスは、安くなった株を買い増す、絶好の機会だったのね!



暴落はすぐ戻るケースが多いので、戻ったと思うタイミングでリバランスを実施しましょう!
まとめ:結局、退場しないことが大事



暴落が来ても、売らないで『チャンス』に変える方法が分かりました!これなら怖くないです!



焦らないのが一番大事なのね。
この記事では、長期投資を始めたばかりの方が、株価暴落という最大の恐怖を乗り越えるための売らない哲学について解説してきました。
投資の世界では、株価の変動は必ず発生します。しかし、長期的な視点を持ち、事前にルールを決めていれば、暴落は資産を築くための絶好のバーゲンセールに変わります。
経験豊富な投資家たちのX(旧Twitter)のポストを見ていても、「初心者が市場から退場する一番の理由は、この感情的な売りだ」「下落は、感情的な投資家をふるい落とすための装置」といった声が、数多く見られます。
長期投資を狙っているなら、なおさら「売らない」という強い意志を持って投資を続けていきましょう!
他にも初心者向けの株情報についてまとめているので、ぜひご覧ください。



